発音 より も 語源 を 重視 する 英語 の つづり字

つづり と 発音を 一致させるより 語源を重視するほうが  ラク?

 

debt や doubt や subtle の b、isle や island の s、victuals の c や u など、発音 に 無関係 な 文字 を 語源 に あわせて 追加 したり すること に よって、英語 の つづり は ますます 発音 と 一致 しなく なりました。

もともと 発音 を 基準 に して つづり を きめる こと が できない 状態 だった と いうこと も ある と おもいます。だからこそ 語源 を 基準 に する と いう やりかた が 必要 だった と も かんがえられます。

それに、借用もと の つづり に ちかい ほう が、知識階級 に とって は ラク なの かも しれません。

ギリシャ語 や ラテン語、ときには フランス語 の つづり に ちかければ ちかい ほど、(おぼえたり 読んだり する とき の) てま が はぶける と いうこと かも しれません。

beauty の a は 発音 には 関係 ない と して も、フランス語 の つづり に ちかく なる ので、beuty よりも お上品 で 高級 と いう こと に なる の でしょう。

chef を shef と 書いたら 料理 の 味 が おちる かも しれません し、chandelier を shandeleer と 書いたら とつぜん ゆか に おちて くる かも しれません。(フランス語の "ch" は、英語の "sh" と おなじ 発音。)

ただし、外来語 で あって も、typhoon や tycoon は つづり も 意味 も 発音 も 英語化 して います。

geisha, kamikaze, karaoke, karate, ninja, samurai, sushi, tsunami など の 外来語 は、英語風 の つづり に ならずに ローマ字 の まま の 表記 で つかわれて います が、発音 は 英語風 に なりました。

英語 の つづり と 発音 が 一致 しない の は 外来語 が おおい から だ と いう こと を 言う ひと が います が、半分 は 本当 で、半分 は ウソ です。なぜなら 英語 の 場合 は、外来語 だけ ではなく、本来 の 固有語 も、つづり と 発音 が 一致 して いません から。

たとえば friend, give, half, have, live(動詞), one, two, weapon, yea など は、理屈ぬき の まる暗記 です。

 

ローマ字に 混入した 英語の つづり の よう な もの

 

道路上 の 案内板 に 書かれて いる ローマ字 の なか に、英語 の つづり が まざって いる こと が あります。

たとえば、「救急センター」は "kyukyucenter" と 書いて あったり します。おそらく 一般的 には、"kyuukyuusentaa" と 書くこと は すくない でしょう。

sutoriito よりも street の ほう が わかりやすい の かも しれません。

furii, supiido, haiwei よりも free, speed, highway の ほう が 自然 に おもえて しまう の かも しれません。

ちょっと いま だけ、日本語 を ローマ字 で 書く もの と 想像 して みて ください。

そのとき に、「コーヒー」「レモン」「メロン」「ライン」「インターナショナル」「サークル」 など を ローマ字 の ルール で 書く か、それとも 英語 の つづり に したがって 書く か と いう もんだい が かんがえられます。

koohii, remon, meron, rain, intaanashonaru, saakuru など と 書く べき か どうか、ちょっと なやむ と おもいます。

「ライン」を rain と 書いたら 英単語 の rain(レイン)を 連想 して しまいます。line と 書けば 誤解 は ありません。

そうすると、英語 の つづり は 英語 の まま で いい じゃないか と かんがえる ひと たち が でてくる かも しれません。

発音 なんか わからなくて も、とにかく つづり が おなじ に なって いた ほう が 便利 だ と かんがえる ひと たち が ふえれば、それで 定着 して しまう の かも しれません。英語 の 語源かぶれ の つづり字 と おなじ 現象 です。

外来語 の つづり が そのまま たくさん 流入 した 時点 で、ローマ字 の つづり と 発音 の 一対一 の 対応 は 不可能 に なります。

 

ただ単に 英語かぶれ な だけ か?

 

外来語風 の つづり を わざわざ つかおう と する 時点 で、ローマ字 に 一貫性 を もとめる こと は 不可能 です。そんな もの は だれ も 期待 して いない (できない) でしょう。

Maywa とか Nissay とか 書く のは、もはや ローマ字 ですら ない ですね。

「東レ」を Toray と 書く のは、旧社名 の「東洋レーヨン」の なごり なの かも しれません。「クラレ」を Kuraray と 書く のも「レーヨン(rayon)」に 関係 が ありそう です。(両社 とも レーヨン事業 から 撤退。)

docomo や nanaco に いたって は、なぜ dokomo や nanako で ない のか わかりません。(ローマ字 の つづり を 他社 が さき に つかったのでしょうか?)

niconico や TOKICO に ついて も 同様 です。ローマ字 っぽく ない ほう が いい と いう こと なの でしょう か?


 

語源重視 vs つづり字改革

 

英語 の つづり字 は 語源 を 重視 する こと が 多々 あり、その 結果 と して 発音 に 関係 の ない 文字 が そのまま のこって いたり します。

know と no の くべつ、knight と night の くべつ、right, rite, write の くべつ、hole と whole の くべつ、psychosis と sycosis の くべつ など、発音 が おなじ なのに つづり の くべつ が 可能 なの は、読まない 文字 が のこって いる おかげ です。これら が それぞれ おなじ つづり に なって しまう と (書く とき には かんたん に なります が) 読む とき には 読みにくく なります。

しかし、よぶん な 文字 を 省略 して 英語 の 単語 の 書きかた を かんたん に しよう と いう つづり字改革案 は やはり そんざい します。

 

【関連する内容のページ】
フォニックス改良の英語つづり字改革案(TSR)

 

フォニックスのルールをふまえて つづりの 書きかたに 一貫性を もたらします。以下は、あくまで 概略です。ここでは、「ルール4つのつづり字改革案」に あてはめてみました。

(1) よぶんな もじを ただしい はつおんが しめせる 範囲内で さくじょ する。(二重子音字の 一重化も ふくまれる。語末の二重子音字は ほとんどそのまま。)-ed, ck, tch, wh などは そのまま。
--- know, hour, whole, wring は no, our, hole, ring と おなじ つづり に なる。acount, baloon, falacius, opose, sucum.

(2) 「短音」を a, e, i, o, u で表記する。直後の子音字は 語中ならば 二重にするが、例外規定も ある。any, many, other, some などは そのまま。
--- hed, hedded, hevvy, mith, pritty, wimmen, burocracy, yot(yacht), cum, cumming, unnion?(onion).

(3) 「長音」は、発音と文字の対応一覧にしたがう。あてはまるものは そのまま。あてはまらないものを修正。
--- gage, grait, rane, hite, slite, soe, peece, peeple, shue, subpeena, yay.
「エイ」--- a-e, ai, ay, eigh, ey
「イー」--- e-e, ee, ea, (e)
「アイ」--- i-e, ie, y, -ye, -uy, -igh
「オウ」--- o-e, o, oe, oa
「ユー」--- u-e, ue, u, ew, eu

(4) f の おと を f の もじ で 表記する。(ただし、ph /f/ は、そのまま。phat, phishing.)
--- coff, enuff, laff, ruff, tuff.




 



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