「イー」の 音を すべて ee で 表記 すべきか?

「イー」を ee で 表記すれば あてずっぽう読みを 回避できる

 

「イー」の音が すべて ee で 表記されていれば、まよわず 読めるので ラクです。

ameeba, areena, cameeleon, ceelacanth, eego, eemu, expeerience, heero, hyeena, keeloid, masheen, mateerial, meedia, poleece, preemium, preevew, seepia, subpeena, veeto, zeebra, zeero, etc.

これらの 語は 「イー」と 発音する 部分を ee で 書きなおしたものです。これらを 声に 出して 読んでみることは けっして ムダには なりません。日本語での カタカナ外来語に もとづく あてずっぽう読みを 回避できるという 意味では 「教育的」と いえます。とはいうものの、本来の つづりを かんがえると、少々 やりすぎです。

旧仮名と 新仮名に たとえて いえば、「しませう」「てふてふ」「やうやく」を「しましょう」「ちょうちょう」「ようやく」と 書くに とどまらず、「しょうゆ」「ようやく」「カルシウム」を「しょーゆ」「よーやく」「カルシューム」と 書いてしまうような ものです。

通常の 英語では 「イー」を すべて ee で 表記することは 無理というか 無謀だと おもいます。単語によっては おぞましい つづりに なります。なんらかの 制限が 必要です。bikini を "bikeenee"(あるいは "bikeeni" ?)と 書いたり、kiosk を  "keeosk" と 書いたり、pizza を "peetza" と 書いたりする 度胸は わたしには ありません。

=== MEMO ===

...eCe, ea, ee が 基本 (cede, meat, seek)。
ei と ie には 要注意 (receive, believe)。
ae と oe は a と o を はぶく 傾向 (aeon, phoenix)。
i は 特殊例外 (machine, ski, visa)。
メインストレスのない -ey や -y が 「イー」と 読まれることもある。
ex. alley, valley, whiskey ; happy, lucky.

peke, peek, peak, pique


これらは、英語では おなじ 発音です。
<e+子音字+e>の場合、最初の e は 「イー」と 読みます。cede, eve, mete, Pete, Steve, complete, sphere, interfere などが その例です。ただし、fete や there のような 例外も ありますが。

ee は、わずかの 例外を のぞいて 「イー」と 読みます。
規則的:bee, eel, feel, free, keep, meet, reel, see, seek, seen, teen, etc.
例外:been(米語では bin と 同音), breeches(ee が/I/の発音), matinee(ee が ay/eI/ の発音), etc.

ea は 「イー」(beast, easy, leave, sea, tea)が 基本ですが、idea や create などのように、e と a が 別々の 音節に わかれて 発音される 例も あります。
ほかにも、break, great, steak, yea などでは 「エイ」と 読みますし、feather, heaven, meadow, ready, steady, treachery, zealot などでは 「エ」の 発音です。

"-ique"は 「-ィーク」と 読むのが ふつうです (boutique, critique, technique, unique)。"i" の 文字を 「イー」と 読むのは 例外ですが、該当する 単語は かなりの 数に およびます。

さて、「イー」と 読む 場合の 母音表記は、すべて ee に 統一してしまったほうが いいのかどうか。綴り字改革を 推進する ひと たち(あるいは 団体)なら、ee に 統一すべき と いうかも しれません。そして、そのほうが おしえる がわ に とっても まなぶ がわ に とっても ラク で ある ことには まちがい ありません。つかうときにも ラクです。「そで」の 英単語の つづりは sleave だったか sleeve だったか、などと 、まよわずに "sleev" と 書けることに なります。

ついでに、おなじ「イー」/i:/ でも、speak は "ea" なのに speech は "ee" に なるのは、現代人にとっては 不可解です。speek と speech でも いいのでは?

 

ea と ee の書き分けは?

 

まあ それでも、ea を ee と 読むような 場合は、そのままでも いいのではないかとも おもいます。むしろ、ea を 「エ」と 読んだり 「エイ」と 読んだり するようなもの こそ 例外 なので、そういうのを とりのぞけば いいのです。(それに ついては べつのところで ふれることに します。)

それでも ea には 多少の あいまいさが のこるのは たしかです。each, meat, please, weak などは いいとしても、area, caveat, create, idea, reality, theater のように となりあう e と a を 別々に 発音するような 場合は 要注意です。たしかに 「イー」を すべて ee で 書くことにすれば、ea は つねに ee との 発音の ちがいを しめすことに なるので、それなりに 意味の あることでは あります。でも、ものは かんがえよう です。

日本語では おおくの 場合、「おう」は「おお」と おなじ 発音 ですが、たまに ちがうときも ある でしょう。「おう(王)」と「おう(追う)」は おなじ 発音では ない。でも、日本語を 知っている ひと ならば、それで なんとか やっていける。英語の ea も そういうものだと かんがえることに しましょう。ea は おおくの 場合、ee と おなじ 発音ですが、たまに ちがうときも ある。そう かんがえることによって、ea と ee による 同音異義語の 区別を 維持することが できるのですから わるくないと おもいます。書くときには まよう 区別でも、読むときには 便利な ことも ある でしょう。だったら すべてを そのまま 維持するほうが いいではないか と いう 声が きこえてきそうですが。

 

acheevement, beleef, receet, kee

 

ee /i:/「イー」の 音が ea と ee だけで 表記 されるのであれば、それだけで 英語の つづり字は まなびやすく なろうかと おもいますが、やはり そういうわけには いかないのでしょうね。

現状が どれほど ふくざつかを 知るには、つぎに しめす ページを みるだけで じゅうぶんに 理解されることと おもいます。

http://www.englishspellingproblems.co.uk/html/ee_sound.html

この ページから 引用した つぎのような 単語 ならば 母音表記を ee にしても よさそうに おもえます。ie や ei で ee と おなじ 発音を あらわしているような 場合、それと まったくの 例外です。(ただし、either と neither は 特別)

achieve, belief, believe, brief, chief, diesel, thieve, tier, wield, yield, cavalier, chandelier, field, fiend, fierce, frontier, grief, grieve, hygienic, medieval, niece, piece, pier, pierce, priest, relief, relieve, shield, shriek, siege, thief

conceive/conceit, deceive/deceit, receive/receipt, ceiling, protein, seize, sheikh, weir, weird

people, debris, key, ski, quay

実は、ネット上では peeple よりも peple のほうが 圧倒的に よく つかわれて いる らしい の ですが、なぜ でしょうね。単に 無音の o を おとしただけの つづり なのですが。まあ、そこが ミソ なんでしょうけど。われわれが この つづり字を つかっても 単に まちがいとして かたづけることは もはや できない でしょう。

 

「フランス語みたいな読みかたの i」

 

まあ、ski が skee に なるのは ゆるせるとしても、たとえば、kiwi, oblique, police, visa などを keewee, obleeque, poleece, veesa などと 書けるのでしょうか。これらは、「フランス語みたいな読みかたの i」ということで 妥協したほうが いいような 気が します。けっこう たくさん ある よう ですね。さきほどの ページから 引用します。

albino, antique, aubergine, bikini, clementine, fatigue, guillotine, kiosk, kiwi, machine, magazine, margarine, marine, mosquito, pizza, plasticine, police, prestige, ravine, regime, routine, sardine, suite, tambourine, tangerine, trampoline, trio, unique, vaseline

clementine や margarine などのように 発音が ひとつでない もの も あります。

 

amoeba は ameeba か ameba か

 

oe が 「イー」の 読みかた の 場合、発音に 無関係な o を はぶくのが ふつう です。oesophagus が esophagus に なるような 場合、e の 発音は 「イ」だったり「イー」だったり するので、やはり ee よりも 具合が いい。amoeba の 場合、oe は 「イー」と 読むので ameeba でも 一応 わるくはない わけですが、アクセントの 有無によって 単語ごとに ee か e かを きめて つかいわけるのは テマ なので、o を はぶく だけ に して おきましょう。したがって、subpoena は subpeena ではなく subpena です。この つづりは ネット上で よく つかわれているだけでなく、これを のせている 辞書も ありますので、われわれが つかっても まちがいでは ありません。ところで、coelacanth は どうするんでしょうね。

 

cheetah は chetah よりも表音的なのだが・・・

 

大きな 辞書を みてみると、どうやら cheetah は chetah と 書かれることも あった ようですね。前者のほうが つづりが ながいのですが、読みかたが わかりやすい。それならば、veto を "veeto" に、chameleon は "cameeleon" に してしまったほうが 読みかたが わかりやすくて よいではないか と かんがえられなくもない の ですが、人前で つかうのは 勇気が 必要でしょう。かりに veto は そのままとしても、chameleon は ch を c に 変えるだけで 一歩前進 です。実際、"cameleon"という つづりは かなり つかわれているので、ふつうの 辞書に 見出し語として のっていないのが ふしぎなくらいです。


 

【関連する内容のページ】 フォニックス を 単純化 した ルール 4つ の 「つづり字改革案」

フォニックスの基本ルールで綴りの書き方に一貫性をもたらします。以下は、あくまで概略です。

(1) よぶんな文字を ただしい発音が しめせる 範囲内で 削除する。(二重子音字の一重化も ふくまれる。)
--- know, hour, whole, wring は no, our, hole, ring と おなじ つづり に なる。acount, baloon, falacius, opose, sucum.
(2) 「短音」を a, e, i, o, u で表記する。直後の子音字は 語中ならば 二重にするが、例外規定も ある。
--- hed, hedded, hevvy, mith, pritty, wimmen, burocracy, yot(yacht), cum, cumming, unnion(onion).
(3) 「長音」は、マジック e を -aCe, -iCe, -oCe で徹底させ、ストレスのある /i:/ は ee で表記する。
--- gage, jale, rane, hite, nite, slite, bote, gole ; dreem, meeter, peece, peeple, poleece, subpeena, theem.
(4) f の音を f の文字で 表記する。(off 以外は、語末で f を二重にしない。)
--- cof, ellefant, enuf, eppitaf, foto, laf, proffet, proffit, ruf, tuf.

 



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