「読みかた」と「発音」の ちがい

単語の「(つづりの)読みかた」と「(実際の)発音」

 

単語 の 読みかた と 言ったり、単語 の 発音 と 言ったり します。読みかた も 発音 も おなじような 意味で つかう こと が よく あります。

わたし自身にも  あてはまる こと ですが、「発音」と「読みかた」を とくに くべつ せずに つかったりすることが あります。(それは、「意味」と「訳語」を あまり はっきり  くべつ せずに つかってしまうのと おなじような 現象 なのでしょう。)

あえて くべつ するなら、こんなふうに なるのかもしれません。

「読みかた」というのは、つづりをどう読む・発音するかということ。単語のなかの ea の部分をどう読むか(たとえばイーかエかエイか)、など。

「発音」は、音そのもの の 出しかた。たとえば、/æ/の 発音 の しかた とか、/I/と/i:/ の 発音 の ちがい とか。

それでもやはり、「読みかた」と「発音」は、ごっちゃになる。理由は かんたん です。決まり文句のように 「つづりと発音」という 言いかたが 一般化しているからです。たとえ、「つづりの読みかた」と 言ったとしても、「読みかた」すなわち「発音」ということに なってしまうのかもしれません。

「漢字の読みかた」か「漢字の発音」か

 

日本語の漢字の場合は、「漢字の読みかた」とは 言いますが、「漢字の発音」とは あまり 言いません。

熟語に なっても おなじ です。「熟語の読みかた」とは 言いますが、「熟語の発音」とは (わたし は) めったに 言いません。

読みかた が わかっていても 発音しにくい 単語 というのは ある と おもいます。

たとえば、「手術」という 単語の 場合、読みかた は「しゅじゅつ」だと わかっていても、発音するときは 「しじつ」「しじゅつ」「しゅじつ」「しゅうつ」などと 言ってしまいがちです。「しいつ」と きこえること さえ ありえます。

日本語の 場合で さえ こうなのです。英語の 場合は もっと 深刻 でしょう。

「読みかた が わかっていても うまく 発音できない」とか、「読みかた は わかっても 発音が ききとれない」など と いいます。

まずは 読みかた を りかい してから みみ と くち で 発音 に なじむ、ということに なるのでしょう。

外国人の日本語の場合、漢字の読みかた は ただしい のに、発音 が 外国人風 に なったりすることが あります。たいてい、それで じゅうぶんに つうよう します。しかし、読みかた が まちがっていたら、発音 が じょうず でも つうじません。

ただしい よみかた と じょうず な はつおん。その りょうほう の くみあわせ です。



ホームに もどる >>>